ヒト幹細胞辞典 基礎知識

細胞と美肌の関係は?細胞美人のつくりかた

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女性なら誰しも透明感があるスベスベなお肌に憧れますよね?

美肌になるために、スキンケアや食事に気を付けている女性も多いのではないでしょうか?

でも、いくら頑張っていても年齢と共にターンオーバーが乱れ、お肌の潤いが無くなりシミ・シワ・くすみなどの「老化現象」は誰しも避けては通れません。

では、年齢を重ねたら美肌は諦めないといけないのでしょうか?

イエイエ!そんなことはありません!

いま再生医療の現場では、ダメージを受けた組織を修復し、老化の進行を抑え、肌細胞を若返らせると言うアンチエイジング法の研究が進められています。

この記事では

・細胞の基礎知識
・細胞と美肌の関係

などを詳しく解説していきたいと思います。

そもそも細胞とは?

細胞とは

皆さんは「細胞」と聞くとどんなことを思い浮かべますか?

人間の体が細胞でできていると言うのは何となく分かるけど、詳しくは良く分かりませんよね。

簡単に説明すると、細胞は「遺伝子情報が納められている目に見えない小さな粒」です。

人間の体は約60兆個の細胞が集まってできています。

ズバリ!人間の体は「細胞の集合体」と言うことなのです!

 

ずばり細胞の定義とは

細胞は、学生の頃に習ったことのある、ゾウリムシやアメーバのような1個の細胞からできている単細胞生物と、人間や犬・猫のような複数の細胞からできている多細胞生物が存在し、これらの組織を構成する基本的な単位が「細胞」です。

つまり、わたしたち人間以外にも動物や植物など、全ての生物は「細胞」から成り立っていて、これ以上分けることのできない「構造上の最小単位」のことを「細胞」と言うのです。

細胞のしくみ

細胞はどのようにできているかを見て行きましょう。

細胞のしくみ

 

細胞の外側は「細胞膜」と言う膜で覆われていて、細胞を守り外部との科学的物質のやり取りをします。

細胞の中をみると真ん中に球形の「核」があり、生物を作るために必要な設計図とも言える遺伝子情報(DNA)が納められています。

細胞膜内の核以外の部分の総称を「細胞質」と言い、リボソームや小胞体、ゴルジ体、ミトコンドリアなどの色々な形をした小器官があり、遺伝子の設計図どおりにタンパク質を合成したり、エネルギーを作りだしたりします。

また細胞の中には、通常「筋肉なら筋肉」のように、その機能にあった細胞に変化していくのですが、色々な細胞に分化できて、細胞を産む役割をする【幹細胞】と呼ばれる細胞もいます。

例えば、転んで怪我をしたとします。
この幹細胞は傷付いたところへ行き、そこで分裂・分化を繰り返し、組織を修復して機能を回復させることができるのです。

チェック!

【代表的な幹細胞】
・ヒト体性幹細胞
・ES細胞
・iPS細胞

エビデンス文献・サイト

文献名
「幹細胞を利用したインターナショナルアンチエイジング 身近になった再生医療」著:吉田治/徳間書店/2012年/

 

細胞はどのようにして増えるの?

細胞分裂

細胞は、1つの細胞から2つの細胞に分かれる「分裂」と言う方法でその数を増やしていきます。

そのさい、遺伝子情報が組み込まれたDNAをそっくりそのまま複製するので、2つの細胞は分裂前の細胞と全く同じ遺伝子をもち、受け継げるようになっています。

最初はお母さんのお腹の中で「受精卵」と言う1つの細胞がどんどん細胞分裂していき、たくさんの細胞に増えて行きます。

増えて行った細胞は、皮膚や筋肉・心臓や神経と言った、機能にあった細胞へと変化(分化)していき私達の体ができあがっていると言うわけです。

 

細胞には寿命があった!

私達に寿命があるように、細胞にも寿命があります。

体内に約260種類ある細胞の寿命はそれぞれ異なります。
肌の場合、寿命は年齢によって差がありますが、28日~60日前後と言われています。

この期間に紫外線や乾燥など傷付いた細胞が、新しい細胞へと入れ替わります。これをターンオーバーと言います。

他の臓器については下記の通りです。

・「上皮細胞」胃や腸の内壁を覆っている。寿命は約24時間
・「赤血球」血液に含まれる。寿命は約120日
・「骨」寿命は3年

このように、私たちの体にある細胞は細胞分裂を繰り返しながら増え続け、寿命が訪れると死んで、また新しい細胞に入れ替わるのです。

エビデンス文献・サイト

文献名

「細胞美人-究極の美を手に入れるー」宇山恵子著/幻冬舎/2015年

肌の細胞ってどうなっている?

肌の細胞がどのようになっているか詳しく見て行きましょう。

 

肌の細胞

 

肌は主に下記の3層から成り立っています。

【表皮(Epidemis)】 外から受ける刺激から肌を守ったり、肌内部の水分を守る

【真皮(Dermis)】 栄養と酸素を皮膚全体に届けたり、弾力のある肌を作る

【皮下組織(Subcutaneous tissue)】 外から受ける刺激から筋肉や骨を守ったり、体温調節を行う

肌のターンオーバーは皮膚の1番上の「表皮」と言う部分で行われます。

この表皮もまた

【角質層】(かくしつそう)

【顆粒層】(かりゅうそう)

【有棘層】(ゆうきょくそう)

【基底層】(きていそう)

上記の4層から成り立っています。

表皮の細胞

まずは、基底層が毛細血管から栄養を受け取り、新しい細胞「角化細胞(ケラチノサイト)」を作り出します。

この角化細胞(ケラチノサイト)は、新しく生まれた角化細胞(ケラチノサイト)の力で14日~40日程度で「有棘層」から「顆粒層」まで押し上げられ「角層細胞」となり、さらに約14日間肌を守る役目を終えると、垢となって肌から剥がれ落ちます。

肌のターンオーバーはこのように、新しく生まれた細胞が変化しながらそれぞれの役目を果たし、最後は垢となって細胞の一生を終えるのです。

細胞が変われば肌も変わる

肌がターンオーバーを繰り返し、常に新しい細胞が生まれ変わっていたら、肌はいつまでも若々しい美肌をキープできそうですよね。

ですが、ターンオーバーは加齢や紫外線の影響など様々な理由で乱れてしまいます。

ターンオーバーが乱れると、古い細胞がいつまでも剥がれず表面に残り、シミやくすみの原因となり肌を老化させてしまうのです。

では、肌を老化させる原因はどんなことがあるのでしょうか?

 

加齢

加齢

加齢によって自然と体が衰えてきますが、細胞も同じく衰えてきます。

細胞の働きが衰えると、ターンオーバーにかかる日数も下記の通り増えて行くので、肌細胞が生まれ変わるのに時間がかかってしまいます。

ターンオーバーの目安周期

10代  約20日
20代  約28日
30代  約40日
40代  約55日
50代  約75日
60代  約90日

また、老化により「バリア機能の低下」「セラミドの減少」「コラーゲン合成の低下」などの機能が低下することにより、肌理の粗さ・シワ・皮膚の弛緩などが見られるとの研究結果もでています。

ターンオーバーは「睡眠不足」「「食生活の乱れ」「間違ったスキンケア」などでも乱れてしまいます。
肌を老化させないためにも、いま1度生活習慣を見直して見ましょう。

ホルモン分泌の低下

美肌に関係するホルモンは「成長ホルモン」と「女性ホルモン」の2つがあります。

チェック!

成長ホルモンは肌の新陳代謝を活発にしたり、血行を促進し肌に栄養を送り込み、老廃物を取り除き、老化物質の発生も抑制する可能性があります。

成長ホルモンの分泌は15歳くらいでピークを迎え、20歳を超えると減少し続け、40歳ぐらいになると10代の1/4程度しか分泌されなくなります。

また、「女性ホルモン」にはエストロゲンとプロゲステロンがあります。

チェック!

エストロゲンは肌の新陳代謝を促進して、美肌を維持してくれる働きがあり、プロエストロゲンには皮脂の分泌を促進し肌に潤いやツヤを与える美肌作用があります。

 

女性ホルモンもまた40歳ぐらいの閉経を迎える頃になると急激に減少します。

このように、美肌を保つ2つのホルモンが減少することにより、肌の老化が進んでしまうのです。

エビデンス文献・サイト

文献名
「細胞美人-究極の美を手に入れるー」宇山恵子著/幻冬舎/2015年

成長ホルモンの分泌は深い睡眠の時に多く分泌され、午後10時~午前2時の間が美肌のゴールデンタイムと呼ばれています。

また、適度に運動することでホルモンの分泌が盛んになりますので、肌を老化させない為にも「質の良い睡眠」と「適度な運動」を心掛けましょう。

紫外線

紫外線

肌が老化する原因の約80%は紫外線と言われています。

紫外線にはUVA(紫外線A波)UVB(紫外線B波)があり、UVAは紫外線の成分の95%を占めるため、肌老化を起こすのはUVBよりUVAなのです。

【UVA(紫外線A波)の特徴】
・波長が短く、皮膚の最も上層の表皮にとどまる
・4月~8月が特に強いが、それ以外の月も半分の強さがあり、曇りの日でも降り注いでいる
・真皮まで入り込んでハリや弾力を奪う
・メラニン色素を濃くして肌を黒ずませる
・活性酸素を発生させて肌老化を早める
【UVB(紫外線B波)の特徴】
・波長が長く、表皮を通過し皮膚深部の真皮にまで到達する
・4月頃から強くなり、5月~9月までが特に強い
・赤茶色に肌を変色させる
・シミやくすみなどの日焼け跡を残す
・赤みがひどくなると火傷のような症状を引き起こす

肌を老化させない為にも、紫外線対策はしっかりしましょう!

エビデンス文献・サイト

文献名
「細胞美人-究極の美を手に入れるー」宇山恵子著/幻冬舎/2015年

喫煙

喫煙

アメリカのケースウェスタンリザーブ大学が、「喫煙と非喫煙の一卵性双生児を対象に、喫煙によって引き起こされる顔面の変化」を調べたところ、喫煙者は非喫煙者より「上まぶたのたるみ」「涙袋のたるみ」「口の周りのシワ」が増えるなどの老化現象が早くなると言う研究結果を発表しています。

喫煙はコラーゲンの生成を抑制するので、血行が悪くなり肌のたるみやハリが失われる原因になります。

また、ニコチンはメラニン色素代謝に関係するビタミンCを壊してしまうので、ハリが失われたり、シミやシワなどができやすくなってしまうので、肌の老化を早めてしまうのですね。

化学物質

皆さんが普段使用している化粧品には、合成界面活性剤・防腐剤・着色料・合成ポリマーなどの化学物質が含まれています。
これらの化学物質は肌の表面を滑らかにしたり、化粧品の雑菌やカビを防ぐ働きがあります。

ですが、化学物質には肌のバリア機能を低下させ、肌の乾燥やシミ・シワなどの原因になる可能性もあります。

化粧品には、配合されている全成分をラベルに表示する義務がありますので、購入する前に確認すると化学物質を避けられるかもしれませんね。

チェック!

化粧品成分オンラインでは化粧品に配合されている成分の効果や副作用が調べられます。

 

大気汚染

 

大気汚染

私たちは日ごろから「排気ガス」「PM2.5」「黄砂」「花粉」「タバコの副流煙」などの大気汚染にさらされています。

大気汚染物質が肌に付着することで、肌細胞が酸化を引き起こし、シミやシワができやすくなったり、ニキビや色素沈着の原因になると言われています。

大気汚染から肌を守るには下記の方法などもあるので、これを機に生活習慣を見直してみてください。

・大気汚染物質から肌を守る化粧品を使用する
・肌のバリア機能を低下させない為にも、保湿を心掛ける
・ビタミンCやビタミンEなどの細胞の酸化を防ぐ食品を摂取する
・軽めの運動をし、体の酸化を抑える
・タバコやアルコールを控えて活性酸素を減らす

このように、肌老化の原因はさまざまですが、いずれの場合にもストレスを受けた細胞から発生する活性酸素が、細胞の元気を奪い活性が悪くなることで老化が目立つようになるのです。

逆に言うと、細胞が元気なら老化が進まず、美肌をキープできると言うことですよね?

肌の老化はある意味「細胞機能の低下」です。

この機能が低下した組織に対して幹細胞を投与することで、新陳代謝を活発にし、肌の再生能力を高め老化を抑えると言う究極のアンチエイジング法が、再生医療の現場で研究が進められています。

「細胞を元気にし美肌を手に入れる時代」はすぐそこかもしれませんね♪

 

まとめ

細胞と美肌について見て頂きましたがいかがでしたか?

「私たちの体は細胞でできている」と言っても過言ではありませんよね。

細胞を老化させない為にも、「食事」「睡眠」「適度な運動」「スキンケア」「紫外線対策」など、日ごろから気を付けられることは注意して、美肌を手に入れましょう!

 

 

ヒト幹細胞とは何かについては下記の記事を参照してください。

さらに詳しく

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